昨日徳島県の鴨島病院で開催された「重症難病患者のコミュニケーション支援者養成講座@徳島」二日目に参加するため、日勤の看護師さんがそろってすぐ車椅子へ移乗させてもらった。
今回の遠出は5年前に鳴門に出かけて以来の高速道路を経由した遠出だ。
https://voice.txt-nifty.com/blog/2012/05/post-ab1b.html
https://voice.txt-nifty.com/blog/2012/05/post-cf1a.html
新品では6時間もつという呼吸器の外部バッテリーも充電を繰り返すうちにかなり使用時間は短くなっていると考えねばならない。過去にえらい目にあったこともあるし・・・
高速道路走行中にバッテリーが切れると予備バッテリーにつなぎ替えるのも困難なので、今回から介護タクシー内ではシガーソケットから電源を取りインバーター経由呼吸器の電源に用いることを目論んだ。
インバーターといっても周波数を変化させてモーターの回転数を制御する空調エンジニアにはお馴染みの例のやつではなく、単純に直流から交流に変換することに特化したものだ。
介護タクシーに乗り込むとすぐにシガーソケットを使わせて欲しいと伝えたところ、シガーソケットはカーナビに使っているし鴨島病院は初めて行くから無理と断られた。
まあ、行きは外部バッテリーでもつだもうから、不安のある帰りにシガーソケットを使わせてもらえることに。
1時間半程で鴨島病院近くに着いたのだが、病院の入り口が分からずうろうろ・・・カーナビで分からない?
結局10時に間に合わず遅刻してしまった。
「伝の心」紹介の途中から参加することになったが、改めて伝の心の説明を聞いてみるとけっこう制約が多いシステムだと感じた。
中でもWordやExcelを追加インストールしたら意思伝達装置としての保証がなくなるというのは知らなかったが、あまりにも厳しいなー。
次の「オペレートナビ」では私をヘビーユーザーとして紹介してくだった。本来ここで華麗にオペレートナビの操作を披露出来ればいいのだが、あいにくこの日のスイッチは日頃使っていないPPSスイッチを改造した噛むスイッチしかなくとても無理だった。
やはりキモはスイッチなのだ。
このあとH先生から噛むスイッチの改造例として、赤ちゃん用おしゃぶりを使った物、シリコンチューブの先を縛った物、チューブ内の空気圧を調整する物等を教えてもらった。
私のノートパソコンにTobii Eye Tracker 4CのドライバとHeartyAiをインストールもお願いし、キャリブレーションへの手順も教えてもらった。
そのキャリブレーションも、それまで遠くのスクリーンを見続けたあとに行ったから精度が低かったかもしれない。
4C自体も感度が上がっているからか、HeartyAiの視線が飛び回り安定しない。
現時点でいえば4CよりもEyeXの方が使いやすい可能性もあるが、普段使っているデスクトップパソコンで試してからその判断をしようと思う。
私が個別にレクチャーを受けている間に講座は進んでいたので、以前から興味があったiPadやiPhone等のiOS端末をワンスイッチで操作する方法を見させてもらった。
病室では高機能なパソコンのニーズは当面続くと思うが、車椅子上で使うには軽量なタブレットが便利だ。
設置する立場の妻も好印象を持ったようだ。
ここでもキモはスイッチをいかに操作できるかによるなという印象を持った。
そもそもこの講座に参加した目的は、私の所属する日本ALS協会香川県支部でもこういう講座を計画して効果が期待できるか、やるならどのような内容がいいかを見させてもらったわけだ。
ローテクの透明文字盤や口文字からハイテクの意思伝達装置まで、いろんなコミュニケーション手段とその違いを患者・家族だけでなく、患者にかかわる人に知ってもらうことは患者のQOL向上効果が期待できると思った。
内容についてはスイッチの種類とどのような使われ方をしているか、できるだけ現物を前に説明する内容が望まれると報告するつもりだ。